目次
親日国だと思って安心していたら、いきなりやられた!
「外国のタクシーは危ない。」ってこれ本当だったよ。俺、ぼったくられたよ(笑)
キルギスの首都、ビシュケクの空港に深夜に到着。明るくなるまでロビーで待機していたら・・・
キルギスの首都ビシュケクにあるマナス国際空港に深夜に到着。
入国審査を終えて空港のロビーに向かう。
キルギスの空港内はウルムチの空港と同じ様にどこか暗い印象。
違いは売店などのお店が営業していた事と利用客が多い事、それから小銃を持って顔を隠した軍人が巡回している事かな。
地図で見ると空港からビシュケクの中心部にある宿まで10キロ位。
5日ほど滞在する予定なので、宿まで歩いてゆっくり行くのもよさそうだ。
ただ夜明け前の移動は危なそうなので、 明るくなるまで空港で待機することにする。
ロビーのベンチに座ってうとうとしながら夜明けを待っていると、隣に座ったオリエントな雰囲気の真面目そうな若者が英語で話しかけてきた。
英語で話しかけられて完全に油断する俺、魔の手はすぐそばまで来ていた。
正直キルギスに来てキリル文字とキルギス語?ばかり目や耳に入ってきてうんざりしていた。
両替する時も全く英語が通じなかった。
だから英語力低偏差値の俺だったはずだが、まるで母国語で話しかけられたかのように感じた。
びっくりするくらい話が通じる!
当たり前の話だが
「 外国の言葉でも、英語と他の国の言葉って全然違うんだなぁー」
と改めて実感する(笑)
簡単な英語で話をしていると、彼が
「いくら持ってるの?」
と尋ねてきた。 俺はさっき両替したばかりの、1万円分の「ソム」札が入った自分の財布の中身を彼に見せる。
「タクシーで宿まで送ろうか?」
そう言われて俺は
「この彼なら大丈夫かな」
と思た。
・・・その時だった!
俺の財布の中に手が滑り込む。
そして俺の「ソム」札を抜き取っていく。
キルギスのジャイアン登場!お前と友達になった覚えはねぇ!
逃げも隠れもせず堂々と財布から金を抜くキルギスのジャイアン
俺の財布から「ソム」を抜き取った手を目で追うと、 そこには白人系の男が立っていた。
目が青く、がっちりとした体格で、身長は185センチほどか。
今まで話していたオリエント君じゃない。
オレ 「テメー、この野郎、ふざけんな!」
俺はすぐに奴の手に握られて「ソム」を取り返し財布に戻す。
ここで俺はすぐに財布をしまえばよかったのだが、なぜか財布を手に持ったまま白人ジャイアンの話を聞いてしまう。
ジャイアン「 ヘーイ、マイフレンド!!」
「俺のタクシー乗れよ!」←と言ってるように聞こえる。
「俺の名前はブタ・ゴリ〜ラ〜って言うんだ!」←と言ってる様に聞こえる。
オレ 「な、なんだコイツ・・」
と会話に気をとられていると、ジャイアンはまた俺の財布から「ソム」を抜き取る。
俺の2,000ソムを手に握ったまま、すぐに身を翻して「マイフレンド、俺のタクシーに乗ってけ!」みたいな感じのことを言いながら、 俺をタクシーまで誘導しようとする。
オレ 「マジか〜、強引だな〜(汗)」
俺、どんどんジャイアンの術中にハマっていく
ジャイアンは敵意を見せずにフレンドリーに振る舞う。
だからこちらも、怒るに怒れない。
怪しいのだけれど、悪い奴じゃなさそう・・・
でもやり方はむかつく!
そんなマインドになる。
初めて来た場所、しかも海外、言葉も通じない、そして夜・・・
俺はどんどんジャイアンの術中にはまっていく。
旅をしていて後々わかることなのだが、出会って早々に「マイフレンド」を 連発する奴に信用できる奴はいなかったな(苦笑)。
そういえばドラえもんの本家ジャイアンも「心の友よ」を、映画のときだけ連発していたな(笑)
この間オリエント君は、俺とジャイアンのやりとりを黙って見ていた。
表情はとても気まずそうだった。
多分こいつはグルじゃないな。
そして俺とジャイアンは空港の建物を出て、外の暗闇に消えていった。
後編に続く。
マナス国際空港
外務省海外安全ホームページ キルギス安全対策基本データ
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_265.html
本日の教訓
・ 外国では(日本でも)むやみに財布を出したり、お金を見せない。
・ すぐに「マイフレンド」と言ってくる奴は疑え!(日本でも)